
普段着のTシャツやパジャマなどと違って、型崩れが心配なスーツですが、どのくらいの頻度でクリーニングに出したら良いのかちょっと迷いますよね。
クリーニングに出せば料金もかかるので、しっかりと考えてみましょう。
スーツのクリーニングの適正頻度の目安とは
一口にスーツと言っても、職業や環境によって着用する状況が違います。
ここでは、最も高い頻度でスーツを着用する営業職のサラリーマンについて考えてみます。
職務の必要性によって、毎日スーツで出勤して、社内業務だけではなく顧客訪問の際もスーツを着用しています。
また、世間ではクールビスなども囁かれていますが、会社の方針によって、夏でも毎日スーツで出勤しているサラリーマンです。
スーツは、冬物と夏物を各々3着ずつ所有しており、1着をクリーニングに出している期間は、2着を交代で着ることにしましょう。
これよりも着用頻度が少ないケースであれば、1着あたりの着用日数に応じて、増減を調整してください。
夏と冬では着用状況が違う
さて、同じようににスーツ着用と言っても、夏と冬では環境が全く違います。
冬場は、外出する際はコートなどの上着を着るのでスーツを守ってくれるし、汗もかかないのでスーツの汚れは、さほどひどくはなりません。
逆に、夏になるとひどく汗をかくことも多いし、雨や紫外線に当たることもあるので、スーツが汚れやすいです。
ですから、スーツのクリーニングの適正頻度は、夏期と冬期冬を分けて論じる必要があります。
夏場は一月に1回が目安
夏場は、1ヶ月に1回程度のクリーニングをしましょう。
もちろん、ひどく汗をかいたり、夕立てびしょびしょになってしまったとか、食べ物をこぼしたりして、汚れや臭いが気になる場合は、もっと早くクリーニングに出しましょう。
他のネット情報などでは、2週間に1回を推奨しているサイトが多いです。
しかし、土日が休みだとすると、1ヶ月30日のうちスーツを着るのは22日です。
この出勤日を3着で着回ししてこなすとすれば、1着当たりひと月で7日間しか着ないことになります。
2週間ならば、たったの3、4日です。
たとえ夏とはいえ、3日間着ただけでクリーニングとはやりすぎです。
クリーニングは、傷みを広げるし型崩れのもとにもなるので、やりすぎは控えたほうが良いでしょう。
ただ、勤務形態や職場の環境によって、着用時間は様々です。
自宅から出て、出勤時刻から帰宅時までずっとスーツを着て外回りの人もいるでしょうし、日中の大半はエアコンが効いた職場で上着を脱いでいる人もいるでしょう。
それぞれの環境に応じて、クリーニング頻度の調整すべきなのは当然のことです。
冬場はシーズン終わりに1回
冬場のスーツのクリーニングは、シーズンの終わりに1回クリーニングに出せばOKです。
上記の夏場と違って、大汗をかくことは少ないでしょう。
なんと言っても、スーツの汚れや臭いの原因となるのは汗である場合が多いです。
あまり汗をかくことが少ない冬場においては、シーズンが終わったときにクリーニングをして来年のシーズンまできちんと保管をしておけば良いでしょう。
夏場の注意と同じことを繰り返しますが、食べ物をこぼしたり、水拭きでは簡単に取れない汚れをつけてしまったら、早めにクリーニングに出すことは当然です。
クリーニング店の選び方
最近では、クリーニングの方法も多様化しており、いくつかの選択肢があります。
スーツのクリーニングには、どんな方法が適しているのか考えてみましょう。
- 自宅で洗濯
- 店舗クリーニング
- 宅配クリーニング
自宅で洗濯は避けましょう
自宅でのクリーニングには、コインランドリーも含めて考えます。

わたしの個人的な意見ではありますが、スーツを自宅でクリーニングをするのはおすすめできません。
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下手にアイロンをかけると、型崩れを起こして、後悔することになりますよ。
高価なスーツだから、きちんとクリーニングに出して、正しく保管することをおすすめします。
スーツは、人間の体のラインに合わせて、立体裁断の後に立体縫製をしているのが普通です。
高級品であれば、まず間違いありません。
立体裁断のスーツは、平らなテーブルに置いてもTシャツのように平面にはならないのです。
それ故、スーツのアイロンがけはとても繊細な作業なので、プロに任せるべき仕事なのです。
素人が下手にアイロンをかけると、確実に型崩れを起こしてしまいますから、止めたほうが良いでしょう。
最近では、ウォッシャブル スーツが人気ですが、これはメーカーが家庭で洗えると言っているので、一般のスーツよりは型くずれしにくいのでしょうが、基本的に家庭内での洗濯は避けたいと思っています。
いわゆる、自己責任のもとに洗濯するのを敢えて止めることはしませんが・・・、
という程度の考えです。
店舗クリーニングのメリット、デメリット
店舗に洗濯ものを持ち込むクリーニング店のことで,街にある普通のクリーニング屋さんですね。

店舗クリーニングのメリット
- 書類が面倒でない
品物を持っていけば、店員が全部記入してくれるので、面倒くさくない - 物を渡しても逃げられない安心感
そこに店舗を構えているので、どこかに逃げられて行方不明になるリスクが少ない
特に、通販に慣れていない人には、最大の安心感になるでしょう - 対面して、直接話しができる
店員と現物の確認をしながらシミや汚れの洗濯指示や料金交渉ができる
納品後のクレームについても、対面で話しができる - 比較的クリーニング期間が短い
午前中の持ち込みで夕方納品の即日仕上げに対応している店舗もあります - 比較的料金が安めである
これは、ショップによって違いますが、安さをウリにしているお店が多いです
対面して注文するので、オプション料金なども明瞭で安心です

街のクリーニング屋さんの最大のメリットは、顔が見えるってことですね。

そうだね。
高齢者の方などは、それだけで安心できるのだろうね。
店舗クリーニングのデメリット
洗濯物さえ持参すれば、気軽に使えるのが店舗クリーニング店のメリットですが、デメリットについても考えてみましょう。
- 近くに店舗がなければ持参するのが大変
- 乳幼児や介護の家族がいる場合は、なかなか店舗まで運ぶことが出来ない
- 昼間働いていると、店舗まで出かける時間がない
- 近所の店舗のクリーニング技術が優れているとは限らない
特に、ドレスやインポート ブランド品などは、対応できるショップが限られる - 納品がハンガー仕上げの場合、ぶら下げるとかさばるので、クルマがないと持ち帰りが大変


丁寧で親切なんだけど、僕なんか背が低いから、ハンガーをぶら下げて歩くって大変なんだよな。
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家までもってきてくれると楽なんだけどなぁ。

手軽に使えるのがクリーニング店のメリットだけど、
・出かけるための足がない人
・家を空けることが出来ない人
・働いていて時間が合わない人
・クルマがないので大きい荷物が運べない人
このような人達には、ちょっと不便なのね。
宅配クリーニングの メリット、デメリット
クロネコヤマトや佐川急便などによって、物流インフラが整備されたおかげで、自宅まで洗濯物を取りに来てくれる宅配クリーニングという、新しいビジネスが急速に業績を拡大しています。
宅配クリーニングのメリットとデメリットを考えてみましょう。

宅配クリーニングのメリット
- 自宅まで取りに来て納品もしてくれる
・近くにクリーニング店舗がない
・家族の事情で家を空けられない
・身体的理由などで外出が困難
・仕事があるので昼間は店舗に行けない
このような状況の人たちには、とても有益です - 専門技術のショップを選べる
スーツはドライクリーニングだけではなく水洗いを選ぶことも出来ます
宅配クリーニングのサイトを見れば、そのショップの得意分野がわかります
全国どこからでも、特殊な技術を必要とする衣装のクリーニングに対応できます - 撥水加工などのオプションが比較的安く指定できる
宅配クリーニングショップによって違いますが、簡単なシミ抜きやボタン付けが は無料サービスだったりします
いろいろなオプションに関しても安い料金設定のショップが多いです - 長期間保管サービスが利用できる
冬物スーツを3月末にクリーニングに出して、そのまま夏を超えて11月まで保管してもらいます
夏場のスーツ保管は、カビや虫の問題がありなかなか難しいものですが、空調が効いた専門の倉庫に保管してもらえば安心です
保管料金が安いので我が家の第二のクローゼットとしての活用もできます - 書類を書いたりネットで申し込むのが面倒
人によって感じ方が違いますが、ネット作業に慣れていない人にとっては、オンラインの申込みから、メールでの確認などの作業が煩雑に感じるかもしれません

宅配クリーニングは新しい業態なので、まだ知名度は低いですが、とても便利なシステムです。
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特に、10ヶ月にも及ぶ長期保管が、季節もの衣装の取扱の標準になるほどの可能性を秘めています。
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保管サービスをうまく活用して、流行の最先端を走ってみませんか?
宅配クリーニングのデメリット
自宅まで取りに来てくれる宅配クリーニングですが、良いことばかりではなく、デメリットもあるので確認しておきましょう。
- 送料がかかる
自宅まで取りに来て、クリーニング後に納品をしてくれるのだから、当然送料が発生します
しかし、各ショップが大量に取り扱う契約をしているので、個人が依頼する運賃よりも格安の料金設定になっています - 依頼する衣料品が1着では依頼できない場合がある
運賃を削減するための手法として、5点パック、10点パックのように、依頼する衣料品の点数をまとめるサービスがあります
この場合、1着だけのクリーニング依頼は出来ません - クリーニングに時間がかかる
店舗の場合は、即日仕上げも可能ですが、集荷と納品の手間が入るので、やはり、遅くなります。
それでも、当日集荷、最短2日後納品などのサービスで頑張っているショップもあります
クリーニングに出す前のチェック
店舗クリーニング店でも宅配クリーニング店でも共通ですが、クリーニングに出す前に確認すべき事項がありますので、チェックしましょう。
内ポケットまでカラを確認しよう
基本的なことですが、ポケットが空であることを確認しましょう。
金属製の硬いものが入っていたりすると、思わぬトラブルを生じる可能性があります。
特に気をつけたいのが、ガムの包み紙やキャンディの包装紙のような小さなものがポケットの角にへばりついていると見逃してしまうので、ポケットの裏地を広げるくらいまで丁寧にみましょう。
内ポケットに、換えボタンや補修用布地が入っていたら、これも取り出しておいてください。
シミ、汚れ、ほつれはありませんか
シミや汚れを丁寧に見てください。
納品後にシミを発見して、最初からあったのかクリーニング中につけられたのかトラブルのなる場合があります。
また、シミや汚れがあれば、予め指定して落としてもらいましょう。
簡単なシミや汚れならほとんどのショップが無料サービスで受けてくれます。
難しい汚れは、有料になることもありますが、シミ付きのスーツなど着られるものではありませんから、きちんと落とさなければなりません。
ほつれや破れは、補修可能であればオプションで修理を依頼することが出来ます。
店頭ならその場で料金が分かりますが、宅配クリーニングの場合は、依頼品が先方に届いてからメールなどで料金見積もりを確認して、その後に正式な注文をします。
クリーニングから戻ってきたら正しく保管しましょう
クリーニングから戻ったスーツは納品点検が必要だし、スーツの保管には気をつけなければならない点がいくつかあります。
ポリフィルムのカバーを外す

クリーニング後のスーツは、通常ハンガーに掛けられて、ホコリやゴレの付着を防ぐためにポリエチレンのカバーがかけられています。
このカバーは、納品後は取り外しましょう。
スーツを保管するに当たって、風通しを妨げることは避けなければいけません。
ポリエチレンのカバーは風を通しませんから、湿気をこもらせてスーツにカビを発生させる可能性があります。
さっさと外して、風通しを良くしてあげましょう。
シミ、傷、ボタンなどの検品チェック
納品後、早めに、 シミ、傷、ボタン落ちなどの検品をしましょう。
クリーニング後1ヶ月以上も経ってから、ボタンが1個なかったとか、変な汚れがついているとクレームを申し立てても、一般的にとりあってくれません。
クリーニング工程では何が起こっているか分かりませんから、納品直後に検品をしなければなりません。
検品を怠って、あとから発見した『シミ、傷、ボタン落ち』などのトラブルは、すべてあなた側の責任にされてしまいます。
太いハンガーにかけてクローゼットへ
納品時に付いてくる針金や細いプラスチックのハンガーはスーツを傷めるので、厚みのあるハンガーに代えましょう。
高級スーツは立体裁断をされていますから、肩の部分には厚みがあり丸い形を保っています。
これを細いハンガ-に長期間吊るしておくと形が崩れてしまいます。
クローゼットの中では、肩の部分に厚みがあるスーツ用のハンガーに取り替えて大切に保管しましょう。
ひと月に1回は陰干しをする
スーツの大敵は湿気です。
特に夏場は、カビ発生のリスクがありますから、ひと月に1回は、クローゼットから取り出して、半日ほど風通しの良い日陰で陰干しをして上げましょう。
丁寧に管理すれば、スーツは長く着用することが出来ます。
まとめ
- スーツのクリーニング頻度は
夏場は、ひと月に1回のローテーション(3着を着回しているとき)
冬場は、シーズンオフに1回 - 自宅での選択はやめてクリーニングに出しましょう
クリーニング店の選択は、街の店舗と宅配クリーニングのメリットを使い分ける - クリーニングに出す前に
ポケットを空にする
シミ、汚れ、傷のチェックをする - クリーニング後納品されたら
ポリエチレンカバーを外す
納品後の検品をする
厚みのあるハンガーに交換する
ひと月に1回は陰干しをする
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